スタッフ

松澤 明美 准教授

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教室の紹介

近年、超少子高齢社会、晩婚化・晩産化、共働き世帯やひとり親家庭の増加など、子どもと家族を取り巻く環境は著しく変化し、子どもと家族の健康や暮らしに大きな影響を与えています。また医療の高度化によって、慢性疾患や障がいのある子ども、医療的ケアを要する子どもが増加し、子どもと家族に関する未解決の健康課題が山積しています。

すべての人は、子どもを経験して大人になります。どのような子どもの時間を過ごすかは、生涯の健康の基盤となるだけではなく、その人自身をも形づくるため、子どもが子どもらしい時間を過ごせるよう支援することが重要です。また病気や障がいの有無にかかわらず、子ども自身がもつ力を発揮して成長・発達できるよう支援すると同時に、家族が安心して子育てできるよう支援することが不可欠です。

未来を担うすべての子どもが子どもらしく健やかに成長・発達し、これらの子どもを育てる家族自身の健康やQOLが保障されるよう、研究や教育、社会貢献活動を通じて取り組んでいます。

教育活動

学士課程担当科目

学士課程の教育では、子どもとその家族の対象理解を深め、さまざまな健康レベルにある子どもとその家族を対象とした看護を実践する基本的な能力を身につけることをめざします。

◇小児看護学概論

子どもの成長・発達の特徴と健康、小児看護の理念、小児・家族および社会に対する小児看護の目標や役割について学修します。また現代の子どもと家族が抱える問題をとらえ、子どもの成長発達を守るための看護のあり方や専門性について理解します。

◇小児看護学援助論Ⅰ・Ⅱ

子どもの成長発達と看護援助、小児看護に必要な基本的日常生活(食事・排泄・睡眠・清潔・睡眠)の自立に向けた援助に必要な知識と技術を学修します。また、健康障害および入院が子どもの成長発達や生活に及ぼす影響や、健康障害を有する子どもとその家族の心理、必要な援助技術など、子どもとその家族に対する援助の基本について学修します。

◇小児看護学実習

小児看護の概念や理論をふまえて、成長発達する子どもとその家族と関わる体験を通じて、子どもと家族への理解を深め、看護を実践し、小児看護の特徴や専門性について学修します。

◇看護研究Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ

子どもと家族の健康やQOLにかかわるテーマを設定のうえ、研究計画書を作成し、データ収集、分析、結果の抽出及び考察を行うという一連の研究プロセスを通じて、看護研究に取り組みます。また、研究成果について、論文を作成し、発表を行います。


子どもの検査や手術のためのプレパレーションツール

修士課程

修士課程では、子どもと家族の健康やQOLにかかわるリサーチクエスチョンの設定から、研究論文の作成までの一連の研究のプロセスを通じて、小児看護学にかかわる基本的な研究を遂行する能力を身に着けた人材育成をめざします。詳細につきましては、「募集要項」をご覧ください。

博士後期課程

博士後期課程では、子どもと家族の健康やQOLにかかわる医療・社会のニーズに対応し、小児看護学の発展に寄与する学術的かつ独創的な研究を遂行する能力を身に着けた教育者・研究者の人材育成をめざします。詳細につきましては、「募集要項」をご覧ください。

教室のメンバーの主な研究テーマ

1.障がいのある子どもを育てる家族の健康とQOLに関する研究

Health and quality of life of families raising children with disabilities

2.障がいのある子どもを育てる家族の子育て観に関する研究

Child-rearing value of families raising children with disabilities

3.障がいのある子どもを育てる母親の就労に関する研究

Employment of mothers raising children with disabilities

4.障がいのある子どもを育てる家族のソーシャル・キャピタルに関する研究

Social capital of families raising children with disabilities

5.障がいのある子どもと家族へのケア・コーディネーションに関する研究

Care coordination for children with disabilities and their families