北大医学部のカリキュラム・ポリシー

北大医学部では、人類の健康増進に資するための体系的な教育を行うことにより、豊かな人間性、高い倫理観および国際的視野を備え、医学、医療又は生命科学の実践および発展に寄与する人材を養成する目的を達成するため、医学を学ぶ医学科と、看護学、放射線技術科学、検査技術科学、理学療法学、作業療法学を学ぶ保健学科を設置し、専門家および研究者を養成する基礎となる体系的な教育を展開しています。これらの学科では、全学共通の「全学教育科目」と体系的に配置された「専門科目」をもって、学士課程(医学科では6年間、保健学科では4年間)における教育課程を編成します。専門科目では、学科毎にカリキュラム・ポリシーを定め、それぞれ育成する人材像に沿ったカリキュラムを編成し、実施しています。

北大看護学専攻の教育目標

  1. 幅広い教養を基礎とし、専門職としての倫理観を有する豊かな人間性を身につける。
  2. 他者と信頼関係を築くための対人関係能力を身につける。
  3. 医療における安全の意味を理解した上で看護を実践し、対象を取り巻く安全な環境を確保する能力を身につける。
  4. 科学的根拠に基づいて看護を実践できる能力を身につける。
  5. よりよい看護を提供するために、他職種との連携の重要性を理解し、ヘルスケアをマネジメントする基礎的能力を獲得する。
  6. フロンティア・スピリットをもって、自己の課題ならびに看護学の課題を自ら探求し、自己研鑽を行い、研究・開発できる資質をもつ。
  7. 医療人として国際的視野に立ち、国際的に活動できる資質をもつ。

看護学専攻におけるカリキュラム構成

1年次

北大へ入学した1年生は全員、総合教育部で学びます。総合教育部では、文系、理系それぞれの統一プログラムで教育を行います。これまで本学で培ってきた全学教育科目の精選された、共通の教養教育、基礎教育を重点的に行います。全国から集まった(2021年入学生の68%は北海道外から)保健学科以外の他学部の学生とともに学ぶことになります。授業は主に札幌キャンパスの北端(第一体育館の向かい)にある高等教育推進機構(北17条西8丁目)で行います。

全学教育科目では、専攻する分野にかかわらず、本学の学生であれば当然身につけておかなければならない共通の素養として、高いコミュニケーション能力、人間や社会の多様性への理解、独創的かつ批判的に考える能力、社会的な責任と倫理を身につけることを目的として、カリキュラムを編成します。具体的には「一般教育演習」、「総合科目」、「主題別科目」、「外国語科目」、「外国語演習」、「共通科目」に区分される教養科目(コアカリキュラム)を開講します。また、専門科目を学ぶ心構え、基礎知識を身につけることができるように、基礎科目を開講します。

2年次以降では専攻に分かれ、それぞれの専攻に関する専門性を深めるため、専門科目を開講します。専門科目では、医療を担うにふさわしい人間性と、高度医療を支える医学知識と技術を身につけることを目的として、教育課程を編成しています。授業は主に北13条門近くの保健学科の校舎(北12条西5丁目)で行います。

2年次

看護学の基礎的能力を養うため、社会保障・福祉論、保健医療概論、公衆衛生学概論、医療統計学、栄養学などの保健医療福祉領域の基礎的理解を深める科目、保健解剖学、保健生理学、保健薬理学、成人健康障害論、病理学概論などの人体の構造・機能や疾病、病態に関する基本的な理解を深める科目、そして看護学概論、看護過程論などの看護学の基礎的理解を深めるための科目、看護ヘルスアセスメント、生活援助看護技術Ⅰ・Ⅱなどの基礎的な看護技術に関する科目を配置しています。

3年次

2年次に学んだ基礎知識をもとに、看護の対象となる人と環境を理解し、科学的根拠に基づく看護学の実践と専門職としての倫理観の習得に向けて、成人看護学援助論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、老年看護学援助論、精神看護学援助論、母性看護学援助論、小児看護学援助論、在宅看護学援助論などの臨床看護学に関連する科目とともに、 環境保健学、健康と疫学などの環境、地域に関連する科目を配置しています。さらに、基礎看護学実習、成人看護学実習Ⅰ、母性看護学実習、小児看護学実習、地域看護学実習を配置し、看護実践に関連する基礎的能力を獲得します。2年次と3年次の学習を通じて、学位授与水準に定めた知識・理解の能力の向上を図ります。

4年次

学位授与水準に定めた汎用的能力、態度・志向性の能力を向上するために、「看護学実習」と「卒業研究」および複数の選択科目を配置しています。成人看護学実習Ⅱ、老年看護学実習、精神看護学実習、在宅看護学実習、および看護統合実習を配置し、大学病院での急性期ケアから地域における在宅療養まで含む多様な健康ニーズに対応しつつ、他職種と連携しながらチーム医療を実践し、ヘルスケアをマネジメントする基礎的能力の獲得を目指します。また、高度化する医療を理解し、国際的な観点で活動するため、看護倫理、看護教育・管理、先端医療と看護、災害看護論、ヘルスプロモーション看護、実践医療英語などの科目を配置しています。卒業研究では、自己の課題とともに看護学の課題を探求するための研究能力の向上を図ります。

新渡戸カレッジ(学部教育コース)

新渡戸カレッジは、学部教育を並行して豊かな人間性と国際性を育むために取り入れられた各種教育を実践する特別教育プログラムです。全12学部の中から希望者を募り、一定の語学力を有する学生を選考します。名称は、北大の前身である札幌農学校二期生で国際連盟事務次長を努めた新渡戸稲造に由来しています。本カレッジの学習を通じて、幅広い知識にとどまらず、国際性とリーダーシップの醸成を目指します。

学生への各種サポート体制

北大では学生全員がクラスに属して、それぞれクラス担任・副担任がサポートしています。クラス担任・副担任は、学生の修学その他の問題等について相談に応じています。定期的なクラスアワーのほかに、必要時にはいつでも連絡がとれる体制になっています。1年のクラスは他学部の理系学生と同じクラスですが、2年以降は看護専攻学生のみのクラスとなり卒業まで続きます。

高等推進機構では、ラーニングサポート室(修学設計支援、アカデミックマック、各種教材の提供)、学部相談員、学生相談総合センターが利用できます。札幌キャンパスの北側(第一体育館横)には、保健センターが設置されており、医師による診療(応急)のほか、カウンセラーによるカウンセリング、看護師・保健師によるケガの応急措置、健康相談、栄養・保健指導などを行っています。

学位授与

本課程を修了した者に対し、本学学位規程に定めるところにより、学士(看護学)の学位を授与します。

国家試験受験資格

看護学専攻においては、看護師の国家試験受験資格が取得できます。

卒業後の進路

  • 看護学・保健学・医学系、心理学・福祉学系などへの大学院進学
  • 保健師養成課程、助産師養成課程への進学
  • 国公私立病院、診療所、小児施設、老人保健施設などへの就職